訪問歯科

訪問歯科診療の重要性

「地域の皆さまの大切な歯と生命を守りたい」という思いから、当院では寝たきりやお体が不自由で通院できない方のために訪問診療を行っています。訪問歯科を取り入れることで口から美味しくものを食べられる状態を維持していただき、その方の健康寿命をさらに延ばし、ならなくてもいい病気にならずに済むようにお手伝い致します。通院が困難で歯医者に行くことを諦めていた方やご家族の方も、お気軽にご相談ください。

訪問歯科診療でできる治療

訪問歯科でもっとも要望が多いのは入れ歯の治療です。入れ歯の修理や大幅な修正、それに関わる相談などに対応しています。もちろん虫歯の治療などの一般歯科、歯周病治療を含めた予防措置、口腔ケアなども承っています。ただし簡単な治療に留め、抜歯などの複雑な治療は安全上の理由からお受けしておりません。有病者が多いため、そこを加味して診療することを大切にしながら、可能な限りニーズに応えるようにしています。

経験豊かなドクターによるきめ細かい診療

訪問歯科ではご自宅や介護施設で診療を行うため、歯科医院の診療室のように、明るい照明の下で、見やすい角度にチェアーを倒して口内を見ることができません。また患者さんも、口が開きづらい方、応答が難しい方などさまざまな状態の方がいらっしゃいます。多くの歯科医が訪問治療を行なっていない理由はそのような現状があるからです。当院には、豊富なノウハウを持ち、多くの症例を見てきた歯科医師が在籍しております。過去4年ほどの経験の中で1,000件近いケースを担当しており、寝たきりや認知症の方も数多く担当してきました。訪問診療の知見を生かし、地域の役に立てればと考えています。

訪問診療でサポートします

寝たきりの高齢者や、自身で口腔内清掃を行うことが難しい要介護者は、口腔内が乾燥していることが多く、飲み込みをうまくすることができません。口腔内にはもともと300〜400の嫌気性菌がいることや、乾燥した高齢者の口の中ではそれ以外にも雑菌の発生がひどいことがあげられます。細菌が、唾液や胃液と一緒に肺に流れ込むことで誤嚥性肺炎になって亡くなる方が大半を占めます。肺炎は日本人の死亡原因の第3位になっており、そのうち95パーセントが75歳以上の高齢者です。
誤嚥性肺炎は、口腔内に溜まった食物の残りや口垢内の細菌があやまって軌道に入ることで肺炎になることです。誤嚥性肺炎は口の中を清潔に保つことで防げる死亡原因です。しかし家族の歯ブラシだけでは十分ではないため、口腔清掃を計画的に行うことが必要です。口内のプロである歯科医師がお手つだいをします。

よくある質問

Q

訪問してもらう際に用意しておくものはありますか。

A

各種保険証(医療保険、後期高齢者医療保険など)、対象の方は介護認定証や身体障害者受給者証、ケアマネージャーの方の連絡先をご用意ください。普段お使いの入れ歯、歯ブラシも見せていただくようお願いしています。

Q

訪問診療には交通費などはかかりますか。

A

保険診療および介護保険に基づく治療費のみお支払いいただきます。交通費、出張費等は一切必要ありません。

Q

医療保険での自己負担金が0円です。訪問診療でも0円でお願いできますか。

A

医療保険で負担なしの方でも、介護認定を受けている方は訪問歯科では介護保険を利用することになり、介護保険では必ず自己負担金が発生します。その場合でも低額で済む場合がほとんどです。

Q

特に症状などに問題はないようですが、定期検診などは可能でしょうか。

A

家族の力だけではどうしてもブラッシングを完璧にすることができないことや、歯科医師にしかわからないことも多くあると思います。何度でもお気軽にご相談ください。当院では定期的に検診に伺わせていただいております。